裸足になって歩いた午後

歩くのが少し面倒になる暑い午後は鵠沼橋までの道のりが長く感じる。僕はカフェラッテを握って鵠沼橋から江ノ島を見ていた。その灯台が真新しいガラス張りになった日だ。

国道134号の反対車線は相変わらず果てしない順番待ちのような渋滞が続いている。片瀬西浜で工事が始まってから、こちらの浜辺へ来るのが少々面倒になって久しい。

「いつか折り畳み自転車を片瀬江ノ島まで運んで、西浜から茅ヶ崎辺りまで自転車で移動してみたい」

この時期は自転車で動くのが一番気持ち良さそうだ。あるいは、もしも歩くなら、
砂浜の上を思いきって裸足で踏み締めたい。

鵠沼橋の横から浜辺に入った僕は、重苦しい靴も、ソックスも、いつの間にか脱いでいた。3月下旬に材木座海岸へ行った時以来、このチャンスを密かに愉しみにしていたのだ。勿論、何が落ちているか判らないから、足元には注意が必要。材木座では「割れた茶碗」を踏みそうになったのだから。

裸足になると、途端に開放感が生まれ、久しぶりの海でも、肩からぎこちなさが無くなる。と同時に、浜辺に流れる時間や空気に自分が溶け込んでいることを実感させてくれる。これはきっとイイコトなんだと、何となく覚えた。
鵠沼海岸の写真
鵠沼海岸の写真
鵠沼海岸の写真
鵠沼海岸の写真
3rdシーズン 鵠沼海岸
鵠沼海岸マップ
鵠沼海岸の写真
鵠沼海岸の写真

ここから辻堂海岸までしばらく先はサーファーが海岸を独占する。浜須賀辺りまで来るとようやく釣り竿を垂らした人がポツポツと姿を見せ始める。

主とともに海岸にやってくる犬が、決まって胴長短足なのは、鵠沼海岸でも、134号沿いのDog dept cafeでも同じだ。砂の上ではその方が歩き易いのだろうか。彼らは、浜辺に生活の音を聴かせてくれる大切な存在だ。

片瀬海岸や鵠沼海岸は、トンビやカラスが他の海岸に比べて割と多い、というのが、いくつかの海岸を訪れてきた僕の実感だ。

浜辺でランチ、というのは魅力的なんだけど、最近すごく勇気がいる。気を付けているつもりでも、「彼ら」は背中越しからハンバーガーに狙いを定めている。だから、浜辺ではできるだけ身軽でいることが大事だったりする。
左手人さし指の黒い小さな傷跡をみながら僕は、「でも、やっぱり浜辺でランチって、やめられないだろう」と一人思うのだった。何か良いアイディア、ないでしょうか?
鵠沼海岸の写真