走水海岸の写真
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3rdシーズン 走水海水浴場
閉じられた静寂

馬堀海岸駅を降りて国道16号線に出た後、しばらく観音崎の方へ歩いた。緩やかに登ってゆくさまは、四谷の外堀を歩いているような錯覚がある。あれをもっと鬱蒼とさせたような感じである。

まもなく「走水海水浴場」という標識が見えてきた。

走水は、弟橘媛(おとたちばなひめ。日本武尊の武運を祈って入水したと言われる)の伝説が残る場所であり、透き通る水で、海水浴場としても知られている。

しかし、タイミングがよくなかったのか、海は赤く染まり、浜辺は無数の海の星で雑然としていた。老人を乗せて帰ってくる小舟。その櫓の動きに鈍く波なす海面。まるでサスペンスかハードボイルドの映画の中にでも迷いこんだような静けさがあった。少なくとも、このサイトのタイトルには似つかなかった。海水浴場というよりも、漁港の入り江、という雰囲気だ。もちろん、サーファーなど一人もいない。2年前にきた鴨居にも同じ空気を感じた。浦賀から続く要塞の名残りが、この近辺に「閉じられた」何かを感じさせる。限り無く具体的な何か、歴史の一つと呼ばれるものが、Gになってのしかかるのだ。

サーフボードが幾つも浮かぶ湘南の海岸とは違うことも、どこかしらうなずける。僕は、いわゆる湘南の海だけ見て海を見たつもりになりたくなかった。こういう海もすべて見ておきたい。
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