三浦海岸の写真
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砂のゲレンデ

夕暮れ間近の三浦海岸は、泳ぎ疲れたサーファーと浜辺に打ち上げられた磯の香りだけが残っていた。左右に真直ぐ伸びる海岸は三浦半島随一の広さ。江ノ島周辺の雰囲気とはまるで違う今だけ静かな海。波の穏やかさは、サーファーの数と比例しているような感じさえする。

マクドナルド前の交差点を京浜急行電鉄のバスが通り過ぎる。三浦半島に来たことを実感する。波打ち際に散財する海藻のせいで、潮風はどこの浜に吹くものよりも濃い。神奈川の海の中で一番強い潮の香りがする。手にもつデジカメのスイッチは心無しか重くなる。指先もいつの間にかベタつく。

臨海公園を探してどれだけ経ったろう。いや、臨海公園のことが頭から離れかけてから何度目の海になるのだろう。知らないうちに、僕は波の音と生活の音がリミックスされる瞬間を、そして自然と人とが溶け合うまどろみを歩いていた。

浜辺に腰を降ろして一服する瞬間がすごく好きだ。空に浮かぶ雲が、時折、水の上の煙のように見える。自分が吹かしたタバコの煙みたいだ。

この三浦海岸での散策で、僕は「海にタコ」というひとつの法則を確信した。片瀬でも由比ヶ浜でも、逗子でもみた凧上げは、浜辺に見られる風物と位置付けていいのではないだろうか。町中ではもはや滅多に見ることができなくなった凧上げは、浜辺で伝承されてゆくのだな。
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